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テリーとリアンです
愛犬が動物病院にかかる理由の中で、泌尿器疾患は上位に入ります。むしろ内臓系だけに絞れば消化器疾患に次いで高いと言えるでしょう。(注1)
一口に泌尿器疾患と言っても幅広いですが、今回は我が家のヨークシャーテリアのテリーくんも血液検査で指摘された『腎臓ケア』についてまとめたいと思います。
『腎臓ケア』と聞いて真っ先に思い浮かぶのは『タンパク質制限』ですが、本当にそれは正しい対処と言えるのでしょうか。
そもそも『腎臓』は体内でどのような働きをしているの?『尿』を作り出すことだけど『尿』の役割は…?テリーの『腎臓』が問題になった時に、このような考えたこともない問題に直面しました。正直よくわからないことだらけで、漠然と不安にかられたのを今でも覚えています。
親びんは医師免許を持っているわけではありません。あくまでもテリリアンに『手作りワンコご飯』を作るにあたり勉強したり、資格を取る中で学んだことなどを元にまとめた内容になりますが、同じような悩みに直面している方の助けになれば嬉しいです。
もし実践しようとされる方は、愛犬の様子を見ながら少しずつ試してみてください。また動物病院へ相談の上、実践することをオススメいたします。
この記事でわかること
- 初期の腎臓ケアについて
- 手作りわんこごはんについて etc…
『腎臓』ってなに?
親びんがヨークシャーテリアのテリーとリアンに『手作りワンコご飯』を作り始めた理由は、以前『親びんが『手作りワンコご飯』の資格まで取り、テリリアンに作るようになった本当の理由とは…』の中で書いたとおり、テリーが『腎臓』の数値に異常が見られたからです。
元々は「パテラ予防に筋肉を…」という親びんの浅学寡聞による間違った対応が原因なのですが、同じ過ちはしないと『腎臓ケア』に対してはきちんと調べてから行動したいと思いました。
テリーの『腎臓』の異常は定期的な血液検査での発見ですので、皆様もワンちゃんネコちゃんに対して血液検査は定期的に実施してくださいね。
『腎臓』の働き
『腎臓』が持つ重要な役割は『老廃物(毒素)』を濾過すること。『尿』を作り出し『老廃物』を体外に排出することです。
身体に溜まっていく『老廃物』はどのように溜まっていくのでしょう。
人間を含め動物は、毎日食べているご飯の中にある『タンパク質』を分解する際に、身体に必要なアミノ酸などは吸収しますが、それ以外に『老廃物』が発生してしまいます。それが『血液』に混ざって体内を循環します。
その汚れた『血液』を綺麗な『血液』に戻して心臓へ送り返すために『尿』を作り出し、『血液』を濾過し不要な『老廃物(毒素)』を体外に排出する役割を担っているのです。
動物にとって『腎臓』は体の中をきれいにしてくれる臓器なんですね。
『腎臓』がダメージを負うと…
『腎臓』は一度ダメージを負うと回復しません。その上、約50%のダメージを負うまでは症状が現れにくいのが特徴です。
それに、残り50%の『腎臓』で今まで通りの機能を果たそうと頑張ってしまうので、進行スピードが早くなるのも特徴と言えるでしょう。
そんな重要な『腎臓』ですが、その『腎臓』にダメージを負うとどうなってしまうでしょうか。体外に排出されるべき『老廃物(毒素)』が体内に蓄積されていくのは間違いないでしょう。
『老廃物』が体内に蓄積されると更なる腎機能の低下が起こり、ますます濾過する機能が失われていく負のスパイラルに陥り、さまざまな影響が出てきます。
例えば…体の中の水分調整が上手くいかず、血圧上昇や貧血に。カリウムが溜まりカルシウムが減ってしまうので、骨が脆くなり骨折しやすくなります。さらに『腎臓』にダメージを負うと尿毒症という状態になり、心肥大や心不全など致命的な疾患のリスクが高まってしまうのです。
なので、定期的な血液検査などで腎機能の低下を早期に発見することがとても重要で、的確な対処をする必要が出てくるのです。
ちなみに…家でも注意するべきポイントは様々ありますが、よく言われるのは『多飲多尿』でしょうか。水を飲む回数が多くおしっこの回数も多くなると『腎臓病』が疑われます。
他にも食欲が無くなったり、口臭が強くなったり…少しでも「いつもと違うなぁ…」という様子が見られたら動物病院で診てもらってくださいね。
なぜ『タンパク質制限』するの?
そんな重要な役割を持ちながら、症状が出にくく回復もしない『腎臓』。『腎臓』ケアをしようとネットや本で調べると、真っ先に『タンパク質制限』が出てきます。
その理由は「『腎臓』の働き」の項目でも書いたとおり、『タンパク質』を分解する際に『老廃物』が発生し、それが蓄積することでさらに『腎臓』の機能が失われていくからです。
なので、低タンパク質の食事を与えて『腎臓』の働きを少なくし、『腎臓』を温存させようという作戦だったのです!
初期の『腎臓ケア』に必要なこと
『腎臓病』には『タンパク質』制限。
こう見ると間違いではないように思えますね。確かに『腎臓病』の進行が進むと有意な対策ではありますが…テリーのような初期の『腎臓病』に対しても同じ対応で良いのでしょうか?
『タンパク質』は体作りに重要な栄養素
ご存知の通り『タンパク質』は身体作りはもちろん、生きていく上で重要なエネルギー源です。
『タンパク質』が不足するとエネルギーが不足し、体内に蓄積されていた『タンパク質』を分解してエネルギーにしようとします。すると筋肉が分解されてしまうので運動機能の低下に繋がり、さらに高血圧や心疾患へとつながることも考えられるでしょう。
さらに…低タンパク質の食事を与えることで『腎臓病』の発症を防ぐことはできず、また高タンパク質の食事で『腎臓』を過度に働かせるということもないという研究結果もあるようです。
これらのことからも、『タンパク質』を制限することは『腎臓病』への予防や進行を遅らせることへの近道ではない…と言えるでしょう。
もちろん「じゃあ何食べさせても良いんだ」と言うわけではありません。後述する栄養素を気にしたり、動物病院の先生の指示に従ってくださいね。
本来気にするべき要素は…
単純な『タンパク質制限』は、あまり有用ではないかもしれないことがわかりました。
しかし、一体なぜ『タンパク質制限』が重要とされているのでしょうか。
それは…本来気にするべき主要ミネラル『リン(P)』と『タンパク質』は切っても切れない関係で、『リン』の摂取量=『タンパク質』の摂取量と言っても過言ではありません。
『リン』はカルシウムやマグネシウムと同様の主要ミネラルの1つで、体の骨のおよそ80%を占めています。また、筋肉や臓器の細胞膜を構成する成分でもあります。
しかし『リン』が体内に増えると骨折や心疾患のリスクが高まり、さらに血管の中などでカルシウムと結合してしまい石灰化。血流が滞り『腎臓』に負担がかかり…さらに体内に『老廃物』が溜まり…さらに『腎臓』に負担がかかる…。
この悪化のスパイラルが問題で、ここを緩やかにするために「『リン』を減らしたいから『タンパク質』を制限しよう」と言う法則が成り立ったのでしょう。
『リン』とカルシウムのバランスが大事
『リン』とカルシウムは血液中でバランスを保って存在(1:1~1:2)しているのですが、食べ物の中(主にタンパク質)には『リン』が多く含まれており、注意しないと1:1が1:5や1:10まで崩れるとも。
本来であれば『リン』は『腎臓』から『尿』に混じって体外へ排出されています。が、腎機能が低下すると『リン』が排出されず体内に蓄積されてしまいます。
確かに『リン』の摂取量=『タンパク質』の摂取量と言われてはいますが、前述の通り『タンパク質』は身体を作ったりエネルギー源として重要な栄養素で、あまり過度に減らすことはよくありません。
海外の研究データになりますが、『腎臓病』のワンちゃんに『タンパク質』を制限した食事と『リン』を制限した食事を与えたところ、低リンご飯を与えられたワンちゃんの方が3倍も長生きしたと言う結果があります。(注2)
なので『リン』を意識的に減らしていく方法の方が有用で、『リン』の少ない食材を調べて与えることや、『リン』を吸着させるサプリを与えることも良いと思います。
さらに前述の通り『リン』とカルシウムは、本来1:1~1:2のバランスで血液中に存在していることを考えると、カルシウムを意識的に与えることも大事と言えるでしょう。
親びんは卵殻パウダーをご飯に混ぜてます。
『リン』の少ない食材は?
と言うわけで『リン』の少ない食材を探しましょう!
『リン』はお肉やお魚に多く含まれておりますが、前述の通り『タンパク質』を減らすことは好ましくありません。
『タンパク質』はアミノ酸の集合体で、より効率よく体内に吸収しやすい『アミノ酸スコア』が高い食材を選ぶ必要があります。
脂肪分が高いお肉の方が『リン』が少ない傾向にありますので、バラ肉やミンチ肉がオススメです。しかしあまりに脂肪分が高いと『膵炎』などの別の問題が生じやすくなりますので、何事もほどほどにバランス良くが肝心。
一番気をつけるべき『リン』とは
とは言うものの…実際のところ親びんがテリリアンにあげているお肉やお魚は、牛タンや豚肩、鶏胸肉やラム肩、アジ・マグロ・カツオ…と様々な種類を与えています。
正直なところお肉やお魚も『リン』の吸収率は高くないので気にするほどではないし、アミノ酸のバランスをよくする目的も大変重要なので、『タンパク質』を複数種類から取るようにしています。
(この辺はとても重要なので、改めて記事にしたいと思います。)
じゃあここまで長々書いたのはなんだったんじゃい!と言われるかもしれませんが…『リン』を避けるのはとても大事。ですが、それは「お肉やお魚を取捨選択するのではない」と言うこと。
本当に気をつけるべき『リン』とは…おやつや市販のご飯などに添加されている『リン酸ナトリウム(リン酸塩とも)』です。『ph調整剤』と言う食品添加物で、これは『リン』の吸収率が約95%というヤバイ奴。
もし、おやつの時間に『リン酸ナトリウム』が入ったおやつを与えていたとしたら…あぁ怖い。いくら普段の食事で頑張って低リン食材を選んだとしても、全く意味がないですね。
親びんはテリリアンのおやつを購入する際は、裏面などに書かれている成分表を細かくチェックします。『ph調整剤』はもちろん『原材料』も大事!
最近は安心を求めて手作りすることも増えました。このブログでも紹介していますので、ぜひ一度見てみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
一度ダメージを負った『腎臓』はもう回復しない上に、かなり進行しないと症状が現れない『腎臓』。なんとかしてあげたいと思うのが親心。たとえ『腎臓病』と診断されても、日々『リン』を減らしたご飯を与えることで約3倍も長生きするという研究結果も出ています。
しかし…本当に意識して避けなければならないのは、日々のお肉やお魚を低リン食材に変えることではなく、おやつやご飯の裏面をよく読んで『ph調整剤』『リン酸ナトリウム』と書かれたものを避けることと言えるでしょう。
正しい知識で正しい対処を心がけたいですね。
冒頭にも書きましたが、親びんは医師免許を持っているわけではありません。あくまでもテリリアンに『手作りワンコご飯』を作るにあたり勉強したり、資格を取る中で学んだことなどを元にまとめた内容になりますが、同じような悩みに直面している方の助けになれば嬉しいです。
もし実践しようとされる方は、愛犬の様子を見ながら少しずつ試してみてください。また動物病院へ相談の上実践することをオススメいたします。
ペット東洋医学の資格を各種取得し、ペットの「健康で長生き」のお手伝いをさせていただいている『ペット東洋医学スペシャリスト』の親びん。
現在はイベントなどでアドバイスをさせていただいておりますが、ご依頼があれば出張やZOOMでの対応も可能ですので、ご興味あれば以下のボタンからご連絡ください!
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