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気になる症状から考える、テリー「水分補給もほどほどに」体質?(23年09月現在)
「PYIA ペット薬膳管理士」や「JPMA ペットマッサージ・セラピスト」といった資格を各種持つ『ペット東洋医学スペシャリスト』こと親びんでございます。
テリーとリアンです
これまでも学んできた東洋医学の知識をもとに、テリリアンのケアをしてまいりましたが…もう少し踏み込んで勉強してみたら、ちょっと考え直すところがあったのでシェアしたいと思います!
ん?間違ってたってこと?
間違ってはないんだけど…ねぇ…。
この記事でわかること
- 自宅でできるペットケア
- ペット東洋医学をもとにした体質診断
- 弁証論治の考え方 など…
テリーの体質改善シリーズ(併せて読んでみてね)
体質を知ることが大事である!
東洋医学とはなんぞや…という記事を1つ書こうかと思ったのですが、それ書き始めると一生終わらない気がするので、もう『弁証論治』から始めちゃいたいと思います!
とは言え、いきなり『弁証論治』なんて言われても…と思うので、それだけは軽く説明しておきましょう。
東洋医学も診断した上で、治療へ進みます。
ざっくりと言うと診断のことを『弁証』と言い、身体の状態や体質を見たり聞いたり触ったりして総合的に判断。その後治療(薬膳やマッサージ)の方針を決めることを『論治』と言います。
なので今回はテリーくんの身体や体質をくまなく考えて、どこが悪いのかを探り治療方針を決めていきたいと思います!
テリーはどんな体質?
さて、まずはテリーくんの現状を確認したいと思います!
基本情報
犬種:ヨークシャーテリア
性別:雄(去勢済み)
年齢:5歳
性格:心配性
気になるところ
- 血液検査で腎臓の数値が悪い
- パテラ
- 去勢手術後に体重増加
- 過去に尿もれ疑惑
- 歩く時に引きずる音がする
- 朝下痢する時がある
- 朝ごはんを食べない時がある
- 耳垢はほとんどないが、一回指摘されたことあり
- お腹に湿疹がある
- 肉球がカサついている。色は良い
- 肩周りが硬い
- 体がぽちゃぽちゃしてる
- 歯石がつきやすい
ざっと書き出してみましたが、今のところこんな感じかな?
今までは「腎臓が悪いから」と腎臓ケアを重点的に行っていましたが…果たしてそれは正しかったのでしょうか。
悪いところを重点的に治す西洋医学的な考えで言えば正しいのですが、東洋医学的にはまだ病気になっていない未病状態「不定愁訴」も考慮したり、身体全体のバランスを整えることが大事と考えています。
となると、今までのように腎臓ケアだけすれば良い…とするのは少し違うかな?と思うようになったと言うわけ。
では、早速この情報をもとに『弁証論治』をしていきましょ~。
元々はパテラから始まったんだよね
問題は腎だけじゃない!
五臓六腑や気血津液(東洋医学でいう身体を作る要素のこと)の流れ、ツボが通っている部位の様子を見ながら、原因を探っていきましょう!
ここからは箇条書きで進んでいきたいと思います。
東洋医学は難しい漢字や意味が多すぎてとっつきにくいと思うので、できるだけ私なりに噛み砕いて書いきます。それで若干意味合い変わってくることもあるかもしれませんがご容赦!
弁証スタート!
- 歩く時に引きずる音がする
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腎が不調になると、足腰のだるさや重さ、痛さなどの症状が出ることが多いです。
- 耳垢
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腎の不調は耳に現れることが多いです。
腎に元気がないと耳鳴りや難聴が引き起こされるが、テリーくんの場合はそこまでではないので、腎が少し弱ってる程度かもしれない? - 尿もれ、体がぽちゃぽちゃ(水太り)
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腎は水に大きく関わり、腎の元気がなくなると膀胱や肛門の開閉力が弱ってしまうことが多いです。
腎は体内の水分を調整する役割を担い、余分な水分を体外へ排出するのが膀胱の機能。腎と膀胱は表裏一体の関係と言われ、どちらかが弱ると影響を与えやすい。 - 朝下痢をする→朝ごはんを食べない
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腎に元気がないと水を体外へ排出することができず、水が腸へ降りてしまい下痢になりやすくなる。特に朝(身体に陽気が巡り出す時間)に起こる下痢は、腎の陽虚が不足している時の特徴的な下痢です。
- 肩周りが硬い
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肩には身体の水分の輸送路と考えられる「三焦」と言う経絡が通っている。身体がぽちゃぽちゃ水太りしていたり尿もれしたりと言う病状は「三焦」も大きく関わっているので、その経絡周りの動きが鈍くなることが考えられます。
- パテラ(膝蓋骨脱臼)
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膝蓋骨周りには脾や腎の経絡が走っているので、パテラが脾や腎に影響をもたらしていることも考えられる。
- 心配性
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思い悩むことは脾と関係が深く、思い悩みが過ぎると脾に悪影響を与えます。
- 歯石がつきやすい
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脾が不調になると口に症状が出ることが多い。身体の水分調整がうまくいかないことと合わせて、口腔内の水分が不足することで歯石がつきやすい体質なのかもしれません。
脾に関連する体液は「涎(よだれ)」腎に関連する体液は「唾」と考えられることも、口腔内のバランスが悪くなる一因となります。
以上のことから、親びんが考える『弁証』は腎と脾の不調。中でも身体を温める「陽気」が不足し、身体が冷えている傾向が強くなる「脾腎陽虚症」ではないかと考えます。
テリーくんは「脾腎陽虚症」で、水分調整の機能がうまくいかず水が溜まる傾向にある「水滞」体質であると考えられるので、身体を温め体内の水分を排出していく必要があるでしょう!
脾っていうところのケアもプラスすると良いってことか!
相反する行為をしていたのか?
テリーは腎に合わせて脾のケアも必要で、身体を温めてあげる必要がありそうです。
となると、以前「テリーの水分補給問題」という記事の中で、どうやってテリーに水を飲んでもらおうかそれが悩み…って書きましたが、その方策はテリーの体質的には悪影響…とまでは言わなくとも、反する行為だったと言えるかもしれません。
もちろん腎臓のためには水分補給は大事なので、水分補給と同じくらいの比率で排出ケアも必要ということ。
次回以降は、どうやって体質を改善していくか…マッサージと薬膳の観点から『論治』を探っていきたいと思います。
ボクのは〜?
キミのはテリーのが終わってからね。
ペット東洋医学の資格を各種取得し、ペットの「健康で長生き」のお手伝いをさせていただいている『ペット東洋医学スペシャリスト』の親びん。
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