うだるような暑さも収まり始めた9月。皆様いかがお過ごしでしょうか?
エアコンの出番も減ってきましたが、季節の変わり目のこの時期は体調管理にまだまだ予断を許しません。それはワンコも同様…というより、自分で調整できないワンコの方がより気をつける必要があるでしょう。
テリーとリアンは、おかげさまで体調を崩すことなくすこぶる元気に過ごしておりますが…親びんの周りではちょこちょこと怪しげな声が聞こえております。
今回は人間はもちろん、ワンコにとっても率先して摂りたい夏が旬の食材『オクラ』の良さや、ワンコへの与え方・注意点を紹介したいと思います。
この記事はこんな方におすすめです。
・食欲が減っている方
・体調管理を気にされている方
・ワンコご飯にトッピングを考えている方
夏野菜の定番『オクラ』とは…
ネバネバ食材で喉越しツルツルな『オクラ』。
『オクラ』といえばネバネバに注目されがちですが、実は緑黄色野菜で栄養価も高く、夏バテ防止や免疫力アップも期待でき、愛犬にとっても最高の食材と言えるでしょう。
そこで『オクラ』のおすすめポイントを3つほどご紹介します。
ネバネバの代表食材
『オクラ』最大の特徴とも言えるネバネバ成分は、タンパク質の消化吸収や胃粘膜の保護に作用し、整腸作用にも期待大です。
まさしく食欲低下しがちな夏バテにはもってこい。
さらにこのネバネバ成分は涙に含まれる成分の一つで、優れた保湿力を持っています。水分を角膜に密着させ蒸発を防ぎ、目の潤いを保つ効果が期待できます。
余談ではありますが、他のサイトなどではネバネバ成分のことを『ムチン』と書いていることが多く、それに倣って『ムチン』と呼称しようと思っておりましたが…どうやら間違いらしいです。
『ムチン』は動物より分泌される粘物質のみを指し、植物のネバネバ粘物質は『ムチン』ではないと、2020年7月より公益社団法人 日本食品科学工学会では改訂するとのこと。タメになったね〜(©︎もう中学生)
食物繊維が豊富
『オクラ』には食物繊維の1つ『ペクチン』という成分が多く含まれています。
『ペクチン』は食物繊維の中でも『水溶性食物繊維』に分類され、血液中のコレステロール値を下げる働きや血糖値を下げる働きに期待できる成分です。
さらに腸内で発酵・分解することにより善玉菌が増え、前述のネバネバ成分同様、腸内環境を整える作用がある、腸が整うことにより炎症を抑える抗炎症作用にも期待!
食物繊維が多いということは胃腸に負担がかかる場合がありますので、与えるときにはよく刻んでからあげてくださいね。
余談ではありますが、食物繊維には『水溶性食物繊維』と『不溶性食物繊維』があり、どちらもバランス良く摂取する必要がありますので、今後『不溶性食物繊維』の食材も紹介したいところ…。
こう見えて緑黄色野菜で『βカロテン』が豊富
『βカロテン』は体内でビタミンAに変換されて使われ、皮膚や粘膜の健康を維持したり、抗がん作用や免疫力アップなど抗酸化作用も期待できます。
ビタミンAは脂溶性ビタミンなので、通常であれば過剰摂取は脂の分解を司る臓器『肝臓』の負担増につながってしまいますが、『βカロテン』は必要な量だけビタミンAに変換されるので『肝臓』の負担は比較的少ないと言えます。
「動く宝石」とも称されるヨークシャーテリアの美しい被毛をキープするには、率先して摂りたいところでしょう。
『オクラ』の効率的な食べ方や注意点
さまざまな効果が期待できる『オクラ』ですが、より効率的に栄養を摂取する方法を紹介したいと思います。
『オクラ』は生 or さっと茹でる or 油で炒めるべし!
『オクラ』を食べる時には下茹でするのが一般的なのではないでしょうか。
しかし、前述の『ペクチン』やネバネバ成分は水に溶けやすい成分ですので、茹で過ぎには注意が必要。せっかくの良い成分が水に溶け出し捨ててしまうかもしれません。それはもったいない。
なので、おすすめは生。あるいは、本当にさっと茹でる程度に留めることです。
しかし『オクラ』は水分量も多く傷みやすい食材なので、生でもさっと茹でても日持ちしません。
そこで…親びんは冷凍の『オクラ』を購入しています。
前日の夜に使う分だけの量をタッパーに移して自然解凍…というより多少凍っていても、ご飯の余熱を冷ます効果も期待できるので正直どちらでも良いです(笑)
また『オクラ』の成分の1つである『βカロテン』は油に溶けやすい脂溶性の成分なので、油でさっと炒めるのも効果的!
どちらの効果に期待して『オクラ』をあげるのかによって、調理方法を変えてみても良いかもしれませんね。
食べ過ぎ注意
『オクラ』に限らず、全ての食材にはアレルギーがあると思った方が良いです。
また、率先してあげたいポイントの1つでもある『食物繊維』ですが、与えすぎると消化不良や下痢・嘔吐になる可能性が高くなるので要注意!
なので、初めてあげる場合には少しずつあげてみて嘔吐や下痢などしないか様子見するよう心がけてください。大丈夫だったら量を増やしていく方向が安心です。
ちなみに100g中5gとゴボウ並みの食物繊維が含まれています。(ゴボウは100g中5.7g)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
夏野菜の代表『オクラ』は、低カロリーでありながらビタミンKや葉酸など栄養価が高く、上記の通りさまざまな効果が期待できる野菜です。
また『オクラ』の約90%は水分。
テリリアンは手作りワンコご飯で比較的水分摂取量は多いと思いますが、脱水が気になる季節や、ワンコがあまり水を飲んでくれないときなどは『オクラ』で多少の水分摂取の助けになるでしょう。
健康維持や夏バテ予防を兼ねて、ワンコと一緒に旬の『オクラ』を楽しんでみてはいかがでしょうか。
オクラの基礎知識(愛犬のためのホリスティック食材辞典より)
- 旬…夏
- 中医学的体質…瘀血、陰虚、実熱
- 五味…甘、苦
- 五性…平
- 帰経…腎、胃
- 中学的効能…補陰、生津、健脾、消食、通便、活血
- 期待できる適応症…疲労、腹部の膨満感、便秘、消化不良
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