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リアンの健康レポート2025年版
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テリーの健康レポート2025年版
愛犬ヨーキー・テリーくんの血液検査と体調の変化を、東洋医学の視点も交えて丁寧に分析。“今”と“これから”を見つめるおうちケアと、愛犬のためのあたたか健康レポート🐾✨
リアンの健康レポート2025年版

「うちの子、病院では“健康優良児”って言われるけど…本当にこのままでいいのかな?」
元気いっぱいで病院でも特に指摘なし。でも、ほんの小さな“変化のサイン”が、日々の暮らしの中に隠れているかもしれません。
前回はテリーくんの血液検査や日常の気づきから身体の不調を検討し、それに東洋医学の視点を持っておうちケアを考えてみました。

今回はリアンくんの血液検査データや性格をもとに、「西洋医学では見えにくい“体質のアンバランス”」を東洋医学の視点からやさしく読み解いていきます。
おうちでできるケアや、ちょっとしたごはんの工夫までご紹介します🌿✨
「わが子のこと、もっと深く知って、長く元気にいてほしい」そんな想いに寄り添うレポートになっています💕
【西洋医学編】血液検査の結果まとめ&ポイント解説
過去3年分の血液検査で気になる部分を書き出してみます。
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
ALT(GPT) | 102 | 71 | 69 | 18 〜 93 |
ALP(アルカリフォスファターゼ) | 11 | 14 | 11 | 15 〜 162 |
Tcho(総コレステロール) | 119 | 124 | 99 | 132 〜 344 |
Cl(クロール) | ー | 105 | 104 | 109 ~ 121 |
各項目を1つずつ細かくみていきましょう!
🩸 ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)
ALT(GPT)は、主に肝臓の細胞の中に存在する酵素のこと。
肝細胞が壊れると、血液中に流れ出てALT値が上昇するため、肝臓のダメージの指標として使われて、犬では肝臓疾患や肝細胞の炎症などで上昇しやすい。
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
ALT(GPT) | 102 | 71 | 69 | 18 〜 93 |


慢性的にALTが高め傾向であることが読み取れるね
現時点では「急性」ではなく、「慢性的・体質的な肝負担」の可能性が高く、ほかの肝臓関連項目(ALP:低め/Tcho:低め)もあわせて見ると、“肝そのもの”というよりは「代謝力や栄養吸収に関わる肝の働きの弱さ」を感じる体質なのかもしれません。
🧪 ALP(アルカリフォスファターゼ)
ALP(アルカリフォスファターゼ)は、肝臓・胆道・骨の代謝を反映する酵素のこと。特に「胆汁の流れ」や「骨の成長や再構築」に関わります。
- 上昇 → 胆汁うっ滞、成長期、骨の異常など
- 低下 → 栄養状態や胆道の機能低下、消化液の分泌力の弱さなど
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
ALP(アルカリフォスファターゼ) | 11 | 14 | 11 | 15 〜 162 |

考えられる原因は、胆汁の分泌力・流れがやや弱め?胆道系の働きが弱いと、脂肪の消化・吸収に影響します。
リアンは肝の“めぐり”の力が控えめで、ストレス耐性や気の巡りが落ちるとALPに反映されることも…。
🧪 Tcho(総コレステロール)
Tcho(総コレステロール)は、脂質のバランスや吸収・合成力を示す指標のこと。
コレステロールは「細胞膜・ホルモン・胆汁酸」の材料なので、“吸収・代謝・ホルモンバランス”のバロメーターとも言えます!
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
Tcho(総コレステロール) | 119 | 124 | 99 | 132 〜 344 |

考えられる原因は、脂質の摂取量・吸収力がやや控えめで、腸の働き・胆汁の分泌などに負担があるかもしれません。
また肝臓でのコレステロール合成が弱めで、ストレス、気虚・脾虚傾向などで“素材を作る力”が低い可能性も…。
💧 Cl(クロール)
Cl(クロール)とは、血液中の電解質(ミネラル)のひとつで、水分バランス、胃酸(塩酸)分泌、酸塩基バランスに深く関係します💧
ナトリウム(Na⁺)やカリウム(K⁺)と連携しながら、体の“pH(酸・アルカリのバランス)”や“水分代謝”を調整してます。
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
Cl(クロール) | ー | 105 | 104 | 109 ~ 121 |

考えられる原因としては、ストレスや緊張が続くと副腎〜腎臓のバランスが崩れて、電解質の保持や調整がうまくいかなくなっているかもしれません。
またクロールはナトリウムと一緒に水分の調整に関わる電解質だから、Clが下がっているってことは「水分がちゃんと代謝されず、体内に“停滞”してる」サインにもなり得ます。
血液検査のまとめ 全体としてのリアンの“今”
重度の異常は見られないけど、体質的に「省エネ・内向き・ストレス感受性高め」という傾向が見える。
数値上は「元気」とされるレベルだけど、東洋医学的な“未病”の視点で見ると「ちょっと気をつけたいサイン」がちらほら💡
リアンは“身体ががんばりすぎないように”セーブしてる子かも✨?元気だけど、気が張ってるタイプの可能性も視野に…。
【東洋医学編】性格診断+弁証論治+体質考察
東洋医学では、「体に現れる症状」だけでなく、性格や行動の傾向からも体質やバランスを読み取っていきます🌿
というのも、“性格=気の流れのクセ”を映す鏡みたいなもので、実は性格のタイプによって、体調を崩しやすいパターンや不調の出方も変わってくるんです。
そこで今回は、リアンの性格や日々の様子をもとに、五行のタイプをチェックしてみます🐶💡
飼い主から見たリアンの性格
- 食欲旺盛
- 食べる割に太らない
- ごはんの催促が激しい
- 怒られてもめげない
- 吠えたら止まらない
- テンションが上がったら下がりにくい
- 逆くしゃみが長い
- 困り顔が多い
- ストーカー気質
- テリーがいないと心配だけど、目に入るとこにいれば安心(ツンデレ気質)
- 散歩の時にはひっぱり癖がある
- 好きな人&わんこにはデレデレ
- 道ゆく他人にはガウガウ
- 自分の意思が通るまでしつこい(粘り強い)
- どちらかといえば寒がり(布団に入ってくる)

ずいぶんとひどい言われようだね…
🐾 リアンの五行バランスを見てみよう!
リアンくんの性格や行動の傾向から、東洋医学の五行タイプに当てはめてみると…
🌳【木】タイプ:かなり強め!
「吠えたら止まらない」「テンションが上がったら下がらない」
感情の抑制がやや苦手で、気のめぐりが滞ると爆発的に表に出やすい。まさに「木」特有の 昇発性(上にのぼろうとするエネルギー) が強い証拠。
「ひっぱり癖」「しつこい」「自分の意思が通るまで粘る」
頑固さ・強いこだわりも「木」タイプの特徴。「決めたら曲げない」粘り強さは、ある意味で「肝の気の滞り=気滞」のサイン。
🔥【火】タイプ:やや強め
「好きな人&わんこにはデレデレ」「ストーカー気質」
情の深さ・愛情表現の豊かさは「火」のエネルギーが強い証拠。
ただし、「感情の起伏が大きい」傾向も見られるので、火の過剰=火旺 に注意。
🌍【土】タイプ:やや弱め?
「食欲旺盛なのに太らない」「胃腸が強そうでやや不安定」
消化吸収は悪くなさそうだけど、エネルギー(気血)を十分に作れてない可能性も。
「土」の弱り(脾虚)から、他の行(木・火)に引っ張られてる可能性も。
🪙【金】タイプ:やや弱め
「逆くしゃみが長い」「乾燥にやや敏感」「目ヤニが多い」
呼吸器・皮膚・粘膜系が金にあたる。ちょっとした反応が出やすい=金の繊細さあり。
一方で、こだわりや神経質さがあまりないので、金の“収斂”の力は少し弱めかも?
💧【水】タイプ:内在的にやや弱い(腎の虚)
「寒がり」「布団に潜りたがる」
陰が不足していたり、腎陽の低下があると寒がり傾向に。
「困り顔」「テリーがいないと不安」
安心感・安定感を求める傾向は、「腎」の不安定さ(恐れ・不安の感情)にも関係。
🧭 総合コメント
リアンくんは「木・火のエネルギーが強く、土・水がやや不足しがち」なタイプかも!
木火旺盛 × 土水不足 = 元気で感情豊かだけど、心身がオーバーヒートしやすく、内側に滋養が足りない印象。
エネルギーを外に発散しやすいからこそ、内側の“落ち着き・安定感”を補うケアがカギ🔑になるタイプだね✨
⸻

あれ?ぼくって“金タイプ”じゃなかったっけ?
うん、リアンくんは本来「金」のエネルギーを持ったわんこなんだけど…日常の行動パターンを見ると、“木と火”の勢いが強く出てるのがリアンの面白いところ✨
東洋医学では、「生まれ持った五行バランス(本質)」と「生活や環境によって変化した気の流れ(現在)」の両方を見てあげるのがポイントです💡
だから、これからのケアでは “金” のリアンくんが無理しすぎて “木火の暴走” に引っ張られすぎないように、バランスを整えていきましょう🌿
リアンの弁証論治
一旦気になる所見(西洋+東洋の視点で)をまとめみましょう。
- ALT(肝酵素)やや高め(2023年:102/2024年:71/2025年:69)
-
肝の負担・ストレスや怒りのサイン
- ALP/Tcho:3年連続でやや低め傾向
-
胆・消化吸収・代謝にやや弱さ
- Cl(クロール)低め/逆くしゃみ多め/乾きに敏感
-
津液バランス・肺気の乱れの可能性
- 性格から見る「木」タイプ優勢
-
怒り・粘り・頑固・気の滞り
🧠 弁証論治の視点で考えると…
🟢【主証】肝鬱気滞(かんうつきたい)+胃脾湿熱(いひしつねつ)
肝鬱気滞(かんうつきたい)
リアンは「怒りっぽくはないけど気が高ぶると落ちにくい」タイプで、ALTが高めに出やすいことからも、「気が滞って熱になりやすい=肝の気滞」の傾向があると考えられます。
吠えが止まらない・ストーカー気質・ツンデレ反応 なども気滞傾向をサポート。テリーの存在が見えるだけで落ち着く=「肝-胆ラインの不安定さ」も匂います。
胃脾湿熱(いひしつねつ)
アミラーゼが高く、食欲旺盛だけど太らない。これは「脾胃は元気だけど、湿熱がこもりやすく、吸収・代謝に波がある」証。
よく食べるけど溜まらない、元気すぎるのに胃腸が軽く負担、っていう「元気すぎる脾胃に湿熱がこもる」タイプに近い。
肺気不足 or 肺津不足のサブ要素(Cl:低値、乾燥に弱い、逆くしゃみ)
クロールが慢性的に低いのは「津液(うるおい)不足」に繋がる可能性も。
冬場に乾燥から逆くしゃみが増えるなら、肺系統の敏感さ(燥邪)に注意。
【おうちケア編】薬膳・マッサージ・温灸プラン
リアンは一言でいうと、「気が強くて、胃腸に熱がこもりやすく、うるおいがやや不足しがち」なタイプで、外見は元気いっぱいだけど、“気の滞り”と“湿熱+軽い乾燥”が内側でバランスを崩しやすい子、と言えます。
ここからは、それらを整えていくべく東洋医学のケアを考えていきましょう!
🍚【薬膳プラン】~“肝・胃脾・津液”をじんわりサポート~
💚目的
- 肝の気の巡りを良くする
- 胃腸の湿熱を取り、吸収力を整える
- 肺と津液を補って、乾燥対策
📋おすすめ食材
食材 | 働き | 備考 |
---|---|---|
とうもろこし(芯もOK) | 利湿・脾の補い | 消化も良くて水はけを助ける |
さつまいも/かぼちゃ | 脾を養ってエネルギーUP | やさしく甘くて心も安定 |
ハトムギ | 利水・除湿・美肌 | 湿を取りながら胃腸を整える(加熱必須) |
金針菜(ユリ科) | 肝を養い、気血を補う | ストレス・目の疲れにも◎ |
黒キクラゲ | 肺をうるおし、便通改善 | 洗って水戻し&刻んで使おう |
クコの実 | 肝と腎を補う | 少量トッピングに(眼・乾きに◎) |
セロリ | 肝の熱を冷ます・気を巡らす | 少量を細かく刻んで煮ると◎ |
陳皮 | 気を巡らす・消化促進 | 粉末にして混ぜてもOK |
✋ マッサージ/経絡ケア
💚目的
- 肝の気滞を流し、イライラやこもりを緩和
- 脾を元気にして吸収・代謝を整える
- 肺・リンパの流れを助けて乾き対策に
🎯おすすめポイント
曲泉と太衝

- 曲泉
-
場所:後脚の内側、膝の内側
効果・目的:肝の滞りを流して怒りやすさ緩和
- 太衝
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場所:前足の親指と第2指の間
効果・目的:気の巡りを整える代表ツボ✨
曲沢

- 曲沢(心包経)
-
場所:前足の肘の内側
効果・目的:緊張・情緒の安定に(リアンに合う)
陰陵泉

- 陰陵泉(脾経)
-
場所:後脚の内側、膝の下あたり
効果・目的:湿を取り、脾を元気にするツボ
足三里

- 足三里(胃経)
-
場所:後脚の前外側、膝の下
効果・目的:消化・元気アップの万能ツボ!
中府

- 中府(肺経)
-
場所:前足の肩付近(胸の上部)
効果・目的:肺のバリア強化、逆くしゃみにも◎
🌀 経絡で言うと「肝・脾・肺」ライン+心包」がキーワード!
🔥 温灸プラン
💚ポイント
- 興奮時は肝のラインを【鎮める】
- 胃腸が疲れてる日は脾・胃を【補う】
- 乾燥しやすい時期や逆くしゃみ多い時は肺の経絡を【補助】
☀️おすすめ部位
肝兪・脾兪・肺兪(背中のツボ)




適温の間接温灸を少しずつ当ててあげると効果的。
温灸は機器がないとできないと思うかもしれませんが、ホットタオルや飼い主さんが使い終わったホットアイマスクなどでも代用できますよ!
リアンは「強めの気+元気すぎる胃腸+少し繊細なうるおい不足」のトリオタイプだから、“気を巡らせて → 胃腸整えて → 津液で仕上げ” っていう流れがすごく合ってるかな?と思います😊💕
🌿 おうちケアのポイントまとめ
リアンくんの体質には、「気を巡らせて、脾を整えて、肺にうるおいを与える」という三本柱のケアがぴったり🌸
毎日ぜんぶやらなくても、リアンの“今日の調子”に合わせてチョイスしてあげようね。
【まとめ&これから】リアンくんと歩む未来へのメッセージ
「パテラだ腎臓だ…」と何かと病院通いが多いテリーの影に隠れて、病院に行っても『健康優良児』と言われ、あっという間に診察が終わってしまうリアンくん。
でも実は、性格的に「肝」「脾」に負担をかけやすい繊細な気質を持っていて、血液検査にも少しずつ、“リアンくんらしい”気になる項目が顔を出し始めています。
まだまだ若々しくて、元気いっぱいに見えるけれど――
だからこそ「今」のうちからケアしておくことが、5年後、10年後の未来をやさしく守ってくれる。
これからもリアンくんの“心と身体”に寄り添いながら、無理なく、自然体で、おうちでできるケアを続けていきましょう🫶✨

そんなことよりオヤツください!
💬 このレポートは、あくまで日常の観察と東洋医学的視点からの一例であり、医学的な診断や治療を代替するものではありません。気になる症状がある場合は、必ず獣医師にご相談ください。
🐾 補足
本文中でサラッと流してしまった箇所の補足をしていこうと思います。
お時間あれば読んでいただけると、参考になるかと思います!
肝気鬱結
リアンくんのように感情が高ぶりやすく、緊張・興奮が抜けにくいタイプは、中医学では「肝気鬱結」として解釈されます。
実際に、犬の肝のアンバランス(木のエネルギーの乱れ)は、中薬によって調整可能であるという報告もあります。
胃腸+興奮+消化吸収のアンバランス
リアンくんのようにテンションが上がると止まらなくなり、興奮・炎症的な傾向を持つ体質は、中医学では「脾に湿熱がこもった状態」として捉えることができます。
実際に、動物において熱ストレスが脾の炎症や免疫の過剰反応を引き起こすことが報告されており、東西医学を融合した介入(例:レスベラトロールなど)でその改善が期待されています。
津液・乾燥・逆くしゃみ
リアンくんのように乾燥に敏感で、逆くしゃみなどの反応が出やすい子は、中医学では「肺の津液(うるおい)不足」「肺陰虚」などとして捉えられます。
実際に、犬の肺は乾燥した空気に対して敏感に反応しやすく、気道収縮や炎症を引き起こすことが研究で示されており、加湿や保湿、必要に応じた中医学的ケア(潤肺・清熱)が有効と考えられます。

ペット東洋医学の資格を各種取得し、ペットの「健康で長生き」のお手伝いをさせていただいている『ペット東洋医学スペシャリスト』の親びん。
現在はイベントなどでアドバイスをさせていただいておりますが、ご依頼があれば出張やZOOMでの対応も可能ですので、ご興味あれば以下のボタンからご連絡ください!
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