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テリーの健康レポート2025年版
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テリーの健康レポート2025年版

梅はもちろん桜もすっかり葉桜になり、初夏の足音が聞こえるこの季節、愛犬テリーくんの「健康チェック(血液検査)」の時期がやってきました。

BUNがちょっと高め…?

SDMAも…連続で基準値オーバー…?
そんな風に、血液データに不安を感じたとき…どうしてますか?
東洋医学の視点もまじえながら、腎臓・代謝・心のバランスを丁寧に読み解いていきます。
【西洋医学編】血液検査の結果まとめ&ポイント解説
過去3年分の血液検査で気になる部分を書き出してみます。
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
SDMA | 22 | 26 | 23 | 0~14 |
BUN | 52 | 53 | 68 | 9~30 |
CRE(クレアチニン) | 1.5 | 1.4 | 1.9 | 0.5~1.4 |
TP(総タンパク) | 6.4 | 7.4 | 7.5 | 5.1~7.5 |
ALB(アルブミン) | 2.9 | 2.7 | 2.7 | 2.6~3.9 |
アミラーゼ | 1317 | 1793 | 2781 | 401~1395 |
各項目を1つずつ細かくみていきましょう!
SDMA(シンメチルアルギニン)
SDMAは『腎機能(早期の糸球体濾過機能)』を示すマーカーで、CRE(クレアチニン)よりも早く腎の異常をキャッチできるため、近年では早期腎疾患の指標として注目されています。
SDMAは水分摂取量や筋肉量に左右されにくいため、「慢性的な腎臓へのストレスや負担」があるサインとして見られます。
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
SDMA | 22 | 26 | 23 | 0~14 |

💡 注目ポイント
2024年が最も高く、2025年にやや改善が見られるものの、依然として基準値は超えています。
この推移から見ても、「慢性的な腎負荷」がかかっている可能性は否定できません。
👉 西洋医学的にも“経過観察が必要なタイプ”と考えられます。
BUN(体内の老廃物=尿素の量を示す指標)
BUNは『体内のタンパク質代謝の最終産物(尿素)』がどの程度血中に残っているかを示す値です。
主に腎臓の排泄能力と関連が深く、数値が高いと「腎のろ過機能低下」や「脱水状態」が疑われます。
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
BUN | 52 | 53 | 68 | 9~30 |

💡 注目ポイント
BUNは「水分摂取状況」や「一時的な体調(食後・ストレス)」にも影響を受けるため、一過性の上昇もありますが、テリーくんの場合は3年連続の高値持続、さらに2025年は過去最高値の「68」に到達。
これは腎排泄能力の低下(慢性腎機能の負担)だけでなく、軽度の脱水傾向や膵機能への波及負担も示唆される状況です。
SDMAとBUNの両方が高値という点は、西洋医学的に見ても「腎臓のケアは要継続」と読み取れる重要なポイントです。

SDMAはちょっと良くなったのに、BUNは上がってるって…
どういうことなの?
🔹 SDMA:腎臓の“ろ過機能そのもの”のマーカー
- 腎臓の**糸球体濾過率(GFR)**を反映
- 早期腎障害の発見に有効(脱水などの影響を受けにくい)
- ゆるやかに悪化・改善するため、慢性的な状態変化を示しやすい
🔸 BUN:体内のタンパク代謝と排泄のバランスマーカー
- 腎機能だけでなく、脱水・タンパク摂取量・消化管出血などにも反応
- 一時的に上下しやすく、水分量や生活リズムの影響も大きい
📝 まとめると…
「腎臓の濾過機能そのもの(SDMA)は安定しつつあるけれど、身体の中では腎臓に負担がかかりやすい状態(脱水・代謝過多など)が続いている」
👉 結果的に“全体としての腎ストレス”は、むしろ強まっている可能性もあるということ!
CRE(クレアチニン)
🔹 CRE(クレアチニン)は、筋肉の代謝によって出る老廃物で、腎臓が正常に働いていれば、尿と一緒に排泄される物質です。
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
CRE | 1.0 | 1.3 | 1.3 | 0.4~1.4 |

💡 注目ポイント
CREはSDMAに比べて上昇するまで時間がかかるマーカーで、腎機能がある程度まで低下しないと目立った変化が出にくい性質があります。
💡つまり…SDMAが先に上昇 → CREがあとから上昇するのが腎機能悪化の一般的な流れ。
テリーくんの場合、2023年→2024年で上昇し、そのまま2025年も高止まり。
これは「一度低下した腎の排泄機能が今も負担を抱えたまま」である可能性を示しています。
📝 ここまでの3つ(SDMA・BUN・CRE)を総合すると…
- 濾過機能そのもの(SDMA)はやや安定傾向
- でも、代謝産物の排出(BUN・CRE)はうまくいっていない
- = “腎臓のがんばりが続いている状態”
ということが見えてきます。
TP / ALB(総タンパク・アルブミン)
🔹 TP(総タンパク):血液中のすべてのタンパク質の量
🔸 ALB(アルブミン):その中でも特に重要な“肝臓で作られるタンパク質”
=ALBは「体内のタンパク貯金」みたいな存在。
栄養状態・腎機能・肝機能・慢性炎症など、いろんな状態を反映します。
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
TP | 6.4 | 7.4 | 7.5 | 5.1~7.5 |
ALB | 2.9 | 2.7 | 2.7 | 2.6~3.9 |

💡 注目ポイント
🗣 「タンパク全体は多いけど、質の良いタンパク(アルブミン)は減っている」
→ 体の中で慢性的な炎症や代謝ストレスが起こっているサインかも。
さらに、腎機能が落ちると「アルブミンの漏出」が起こることも。
脱水や代謝の負担も重なると、TPだけが上がってしまうケースもあります。
💬 総評
テリーくんは、腎・肝・代謝バランスに長期的なストレスがかかっている可能性あり。
ALBがもう少し下がると、本格的な栄養サポート(消化吸収・肝腎サポート)が必要になるライン。
アミラーゼ(Amy)
🔹 アミラーゼは、「膵臓」や「唾液腺」で作られる酵素で、でんぷんなどの炭水化物を分解する役割があります。
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
アミラーゼ | 1317 | 1793 | 2781 | 401~1395 |

💡 アミラーゼが高い=膵臓トラブル?
実は…アミラーゼ単独での高値は、必ずしも「膵炎」を意味するわけではありません。
でも…
- 腎機能が落ちるとアミラーゼの排泄も滞る
- 慢性的な代謝ストレス(炎症や脱水)でも上がる
- 膵臓が「がんばりすぎてる」サインかも
というふうに、身体の中での負担蓄積を示すマーカーとして見ておくといいと思います✨
血液検査まとめ
テリーくんは、ここ数年を通して慢性的な腎ストレスの傾向が見られ、さらに近年はBUNやCREの上昇、アミラーゼの急増が重なってきています。
これは…
- 腎臓が本来の排泄役をうまく果たせない
- そのぶん膵臓や消化器が「代役」を担おうと頑張る
という“腎→消化器(膵臓)へのバトンリレー”のような状態かもしれません。
特に2025年はアミラーゼの跳ね上がりとBUN・CREの高値継続が目立つため、「全身にかかる負担がじわじわと広がっている」兆候とも言えるかもしれません。
リン×カルシウムの話
腎臓と密接な関係にある【リン(P)】と【カルシウム(Ca)】。
この2つのバランスは、腎臓の健康を守るカギ🔑にもなるんです。
💡 リンとカルシウム、実は“シーソー関係”
🔹 リン(P):主に骨や細胞の代謝に関わるミネラル。食事にもよく含まれていて、取りすぎると腎臓に負担がかかる⚠️
🔸 カルシウム(Ca):骨や神経、筋肉の機能を支える大事なミネラル。
→ 体内では、リンが多くなると、カルシウムを使ってバランスを取ろうとする性質があるんです。
なので…腎臓が弱ってくると起こることは
- リンの排泄がうまくいかず、体内に溜まりやすくなる
- 溜まったリンが、体内のカルシウムを奪っていく(結果、骨からカルシウムが流出💦)
- さらに悪化すると、「リン酸カルシウム」として血管や臓器に沈着する危険性も😖
🧪 テリーくんの数値でチェック!
項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 参考基準値 |
---|---|---|---|---|
カルシウム(Ca) | 10.1 | 10.2 | 10.6 | 9.0~11.4 |
リン(P) | 2.6 | 3.0 | 3.5 | 2.2~5.9 |
👉 数値としてはまだ基準内だけど、じわじわと両方上昇傾向にあるのが気になるポイント。
とくにリンの上昇は、腎臓からの“排泄力”が落ちているサインとも考えられるかも。
🦴 奪われる前に補填作戦!
ちなみに、テリーくんのごはんには意識的にカルシウムを追加しています。
これは、リンが増えたときに体内のカルシウムが奪われすぎないように、“守りのカルシウム補給”としてあらかじめ備えるようにしています。
- 食事内容では、カルシウムが豊富な食材(例:桜エビ、卵殻カルシウムなど)を調整して加えています。
- 特に腎臓にやさしい食事を意識するときは、このカルシウム×リンのバランスを忘れないようにしています。
【東洋医学編】ポチポチ観察+弁証論治+体質考察
ここからは、親びんの出番!ペット東洋医学スペシャリストの視点で考察してみたいと思います。
依然テリーくんの弁証論治をしたこともあるので、それもおさらいしつついきましょう!

ポチポチ観察 → 経絡との関係性を探る
最近テリーくんのマッサージをしているときに、「ぷくっ」とした小さな脂肪のかたまりのようなふくらみ(=以下ポチポチ)を発見しました。
見た目はニキビのようにも見えますが、触るとやわらかく、皮膚の下に脂肪が溜まっているような印象です。
東洋医学ではそのポチポチは「邪(=身体にとって負担となる“気の乱れ”や“滞り”のこと)が皮膚に現れた」と見て、その場所から身体のどこに変調をきたしているのかを探ることができます。
テリーくんのポチポチ発生箇所ごとに考察していきましょう。
肩甲骨の前(肩井あたり)
テリーくんの右肩~肩甲骨の前あたりにできた「ぷくっ」とした脂肪の塊。
このあたりには、東洋医学でとても重要とされるツボ「肩井(けんせい / GB21)」が通っています。

このツボは「胆経」という経絡の上にあり、
- 首・肩のコリ
- 気の巡りの停滞(特に上半身)
- 情緒のストレス
と深く関係しています。
💡 胆経の特徴としては…
- 五行で「木」に属し、肝とのペア
- 肝胆は「決断」「情緒」「筋肉のしなやかさ」に関わる
- ストレスや緊張がたまると、まずここが硬くなりやすい!
ここに“ぷくっ”とした脂肪が現れた=「気の巡りが滞っている」「肝胆のストレス処理が追いついていない」可能性も。
また、テリーくんは後ろ足の負担をかばうように、前足や肩をよく使っている様子もあり、物理的な負担(筋疲労)+内面的なストレス(肝胆の疲れ)で、肩井のあたりに“邪”が滞留しているのかもしれません。
🐾 ここから見える東洋的メッセージ…

テリーくん、がんばりすぎてない?心と体、ちょっと一息つこうね🐾
というサインかも??
左腰(BL26「関元兪」~BL28「膀胱兪」あたり)
テリーくんの左腰にも、小さな脂肪のぷくっとしたふくらみ(ポチポチ)が見られました。
場所としてはちょうど背骨の両脇、東洋医学で言う「膀胱経(BL)」の経絡に沿った位置です。

💡 膀胱経の特徴としては…
- 関元兪(BL26) → 気血の源「元気」を補うツボ
- 小腸兪(BL27) → 小腸の働きを調整し、吸収や水分代謝と関係
- 膀胱兪(BL28) → 尿の排出や水分代謝に深く関わる
…といったように、どれも腎・膀胱・生殖・泌尿器系の「水の調整」と深く関わっているツボたちなんです。
ここに“ぷくっとした滞り”が出ている=腎の働きが弱まって「水(津液)」の巡りが悪くなっていたり、体内の老廃物(濁陰)や湿邪が溜まりやすい状態になっているサインかもしれません。
特に、テリーくんは過去の弁証論治や血液検査でも「腎ストレス」が疑われていたし、後ろ足や腰回りの冷え・疲労・硬直などの“実感”ともリンクしています。
🐾 ここから見える東洋的メッセージ

テリーくんの腰まわり、エネルギーが弱って“邪”がとどまりやすくなってるかも?
今は腎を補いながら、余分な水を巡らせるケアが必要かもね💧
耳まわり(TE21「耳門」=三焦経)
テリーくんのお顔まわりをマッサージしていたとき、お耳のつけ根(耳珠のすぐ前あたり)=「耳門(TE21)」にもポチッとしたふくらみを発見👀✨
この位置、東洋医学では「三焦経(手の少陽三焦経)」という経絡が通っていて、特にこの耳門は「耳・聴覚・リンパ・水のめぐり」と関係が深いツボなんです。

💡 三焦経の特徴としては…
東洋医学での「三焦(さんしょう)」はちょっと不思議な存在で、実体はないんだけど“体内の水の通り道”や“気の巡りの通路”とされています。
- 上焦(じょうしょう):呼吸器・心・肺など(頭~胸)
- 中焦(ちゅうしょう):消化器(胃・脾など)
- 下焦(かしょう):腎・膀胱・生殖器など(お腹~腰)
耳門はその「上焦」の出口のひとつとされていて、体の“上の方にたまった余分な水分や熱”を排出する大事なポイントでもあるの。
ここにポチポチができた=「体の水のめぐり(特に上半身)が滞っている」サインかも?
東洋医学で言うと…
- 腎(=水の源)の力が弱まると、水が上にこもりやすくなる
- 耳門がふさがると、耳や頭の熱感・だるさ・耳の違和感などが出ることも
- テリーくんのように腰の弱り → 全体の水巡りが乱れる → 上焦に負担が来るという流れがありえます
🐾 ここから見える東洋的メッセージ

テリーくんの“水”はめぐりが滞りがち。三焦経に出たポチポチは、身体が自分で調整しようとがんばってるサイン。
今のうちに気水の巡りを整えてあげよう💕
右肘の内側(PC3「曲沢」=心包経)
テリーくんの右肘の内側にも、小さな“ぷくっ”とした脂肪のふくらみ(ポチポチ)が見られました。
この場所はちょうど、東洋医学でいう「心包経(手の厥陰心包経)」のツボ「曲沢(きょくたく)PC3」に位置しています。

💡 心包経の特徴としては…
「心包(しんぽう)」という“心臓を守るエネルギーのバリア”を司り、特にPC3:曲沢というツボは…
- 精神的ストレスや緊張、情緒のコントロール
- 熱の調整(水分バランスを取る)
- 胸まわり・循環器・消化器のサポート
など、“心身のストレスの緩衝材”として働くとされています。
テリーくんにこの部分のポチが見られたということは…
- 最近の体内の熱(アミラーゼの上昇・水の巡りの滞り)が、心包に負担をかけているサインかも?
- 心のバリアが疲れていて、内臓や気の巡りがうまく流せていない状態かも?
- また、腎の弱り → 三焦(体内の通路)に負担 → 心包が防衛反応でがんばる!
こんな流れも考えられます。
🐾 ここから見える東洋的メッセージ:

テリーくん、体の中で“がんばりすぎスイッチ”が入ってるのかも。体調を守ろうと必死に調整してるけど、ちょっと手一杯かもね💦
一緒に“力を抜く”時間を作って、ほっとする時間を増やしてあげようね🍵
ポチポチ観察まとめ
テリーくんの体に現れた「ぷくっとした脂肪のふくらみ=ポチポチ」は、単なる“できもの”ではなく、東洋医学的には「気の滞り」「邪の出口」として意味のあるサインでした。
- 肩井(けんせい)付近(右肩)
-
前足への負担、肝胆ストレス、情緒の詰まり
- 腰(関元兪~膀胱兪)
-
腎の弱り、水のめぐりの低下、冷えや疲労の蓄積
- 耳門(三焦経)
-
上半身の水巡り・熱のこもり、排出機能のアンバランス
- 右肘内側(曲沢・心包経)
-
心身のバランス調整が過剰稼働中、ストレスの防御が限界
こうした「部位ごとのサイン」から、今のテリーくんの身体がどんな状態にあるのか、次の【弁証論治】で東洋医学の視点から深掘りしていきましょう✨
弁証論治
東洋医学も診断した上で、治療へ進みます。
ざっくりと言うと診断のことを『弁証』と言い、身体の状態や体質を見たり聞いたり触ったりして総合的に判断。
その後治療(薬膳やマッサージ)の方針を決めることを『論治』と言います。
先ほどのポチポチ出現箇所も含めて、弁証論治へ進んでいきましょう!
2023年にもテリーくんの弁証論治をしました。その時は腎と脾の不調。中でも身体を温める「陽気」が不足し、身体が冷えている傾向が強くなる「脾腎陽虚症」ではないかと考えましたが…
2025年はどうなるでしょうかね?

テリーの現状
まずはテリーくんの様子を観察した上で、気になる点と考えられる理由を探っていきたいと思います。
項目 | 状態 | 読み解きのヒント(東洋的) |
---|---|---|
ポチポチ増加 | 明確に出現 | 気滞+水滞+熱の一部実症化(排出のサイン) |
腰の熱感 | あり | 腎(命門の火)がうまく使えていない or 停滞 |
足のぴょこぴょこ復活 | 再発 | パテラ由来+腎・肝の弱り(筋・骨・関節) |
嘔吐・下痢 | 減少傾向 | 脾胃の調子は比較的安定してきた(◎) |
排泄 | 安定(尿&便) | 腎の排泄力は保てているが、負荷は継続中 |
食欲 | 良好(朝は手からの場合あり) | 胃気はあるが、多少“気滞”の予兆ありかも? |
目ヤニ | 水っぽい | 肺・脾・肝あたりの水の処理力に負荷 |
散歩や行動 | 活発、ややこだわり傾向 | 気虚は薄れ、逆に気滞・情緒的固執が増加? |
食事回数 | 3食 → 2食へ | 消化吸収の効率化には◎(補腎・健脾) |
歯石の付着 | 継続中 | 胃熱 or 腎虚+脾虚による“代謝の滞り”サイン |
座り方(女の子座り) | 後ろ足に力が入らず横座り | 腎虚+関節周りの不安定さ、筋力低下傾向 |
🧾 2025年版:テリーの弁証論治まとめ
これらの症状から考えられるテリーの状況を『弁証』していきましょう!
📌 主証(メインの体質)
脾腎陽虚(ひじんようきょ)
- もともとのベース体質
- 消化力や排泄力、温める力が弱くなりやすい
- パテラ・冷え・水の代謝トラブルの根本に関与
📌 兼証(今、目立っている不調の重なり)
- 1. 気滞(きたい)
-
- 情緒のこだわり、拗ね、ルーティーンへの執着
- 朝の食欲スイッチが入るまで時間がかかる
- 感情面からの滞りが、内臓や経絡の動きにも影響
- 2. 水湿(すいしつ)停滞
-
- 目ヤニ(水っぽい)・耳門のポチ・全身のポチポチなどに
- 脾腎の虚により、水の代謝力が低下して溜まっている
- 体表に“湿”が現れている
- 3. 気血の巡りの悪さ(気滞血瘀 きたいけつお)
-
- 動き出しが鈍い → 巡り始めると歩ける
- 肩・腰・肘など、経絡上にぽちぽち=瘀血 or 滞りの現れ
- “気”が巡り始めて“血”が動くタイプの巡り障害
- 4. 三焦・心包ラインの弱り(外・内のバランサー)
-
- 三焦(耳門・排泄・水の動き)
- 心包(曲沢・情緒・循環)
- 全体の「気の連携機構」が疲労している印象。
💬 補足
- 昨年(2023)よりも“脾”は回復傾向にあり◎
-
食欲、下痢、尿もれの減少=健脾の成果!
- ただし、それによって浮かび上がってきたのが
-
「腎・三焦・心包の気虚+実邪の混在」状態
🧭 今後の養生ポイント
- 補腎(特に陽)と気血の巡りの両立がカギ🗝
- 湿熱は“こもらせない・出す”意識を
- こだわりや感情面の「気のめぐり」も忘れずに✨
- 三焦・心包ラインを意識した温灸やマッサージ◎
【おうちケア編】薬膳・マッサージ・温灸プラン
テリーに今必要な養生ポイントをおさらいしておきましょう!
🧭 今後の養生ポイント
- 補腎(特に陽)と気血の巡りの両立がカギ🗝
- 湿熱は“こもらせない・出す”意識を
- こだわりや感情面の「気のめぐり」も忘れずに✨
- 三焦・心包ラインを意識した温灸やマッサージ◎
この体調ポイントに合わせて、お家でできるケアを【薬膳・マッサージ・温灸】の3つの軸から考えてみたいと思います👇
🍚【薬膳プラン】~“腎・気・水”をじんわりサポート~
薬膳の観点から狙うことは…
- 腎陽を温める(冷え対策・腰の養生)
- 気を巡らせる(感情やこだわりのケア)
- 水の滞りを緩和する(目ヤニ・ぽちぽち対応)
これらを目指して食材を考え、テリーくんの手作りごはんに応用したりトッピングしたりしてみたいと思います!
🌿 具体的な食材
ターゲット | おすすめ食材 | ポイント |
---|---|---|
補腎 | 黒ゴマ・黒きくらげ・山芋・クコの実 etc… | 陰陽バランス◎。おやつにも◎ |
温め(腎陽) | 鶏肉・鹿肉・シナモン・かぼちゃ etc… | 内臓冷えや腰のケアに |
利水 | はと麦・とうもろこしのひげ・冬瓜 etc… | 湿をさばいてくれる |
理気 | 陳皮・紫蘇・かぶ・セロリ | 気を巡らせて“こだわり”をゆるめる |
補気+健脾 | 米・かぼちゃ・にんじん | 元気のベースアップに◎ |
📝 おすすめ調理法
- 煮込み、蒸し、スープ状でやさしく消化
- 鹿肉ベース+黒ごま+山芋+陳皮+はと麦 =最強✨
🤲【マッサージプラン】~ぽちぽち+動き出しをサポート~
薬膳(食べ物)で身体の中からケアした後は、マッサージで身体の外からケアしてみたいと思います!
マッサージで狙うポイントはポチポチが現れた箇所…
- 肩甲骨まわり(GB21 肩井):気滞の緩和
- 腰(BL26~28):命門+腎の温め
- 耳まわり(TE21):三焦の整え
- 肘の内側(PC3 曲沢):心の余熱・めぐりの調整
これらを中心に気血水を流していきたいと思います!
📌 やり方のコツ
- 指先で「ゆる圧」→「くるくる撫でる」→「手のひらで包む」
- 「気持ちいい?」と声をかけながら、深呼吸を誘う感じで💕
- そのうちウトウト寝ちゃうくらいがベスト!
🔥【温灸プラン】~冷え+巡りをぽかぽか改善~
温灸はちょっと器具とかが必要なので、簡単にはオススメできませんが…マッサージよりも気血水の巡りが進みますので、テリーくんにはケアの一環としてやっていきたいと思います!
温灸をあてるポイント(優先順)は…
- 1. 腰(BL23~28)
→ 腎陽の底上げ・命門の火を整える - 2. 耳門(TE21)
→ 三焦経:水・気の動きを助ける - 3. 肩井(GB21)
→ 気の発散+上半身の凝りほぐし - 4. 命門(GV4)+関元(CV4)
→ 腎陽・気血をまとめて活性化
📌 時間:各ポイント3~5分/日替わり or ローテーション
📌 注意:皮膚のぽちぽち部位は避け、周囲を温めるようにしましょう
🧡 最後に
テリーに必要なのは「がんばらなくていい巡り」を整えてあげること。
補って、巡らせて、こもらせない。それだけでポチポチも、動きのぎこちなさもきっと軽くなるはず☺️
【まとめ&これから】テリーくんと歩む未来へのメッセージ
テリーくんの身体は、少しずつ「年齢を重ねたわんこ」のサインを出しはじめています。
でもそれは“衰え”ではなく、“変化”の始まり。
「これからどうやって付き合っていこうか?」という新しい対話のきっかけです。
毎年の血液検査、日々の観察、そしてテリーくんからの小さなサイン。
その一つひとつを見逃さず、西洋医学と東洋医学を組み合わせた“その子だけの養生プラン”を立てていくこと。
そこには「正解」なんてなくて、ただ一緒に過ごす時間の中で、お互いの変化を受け止め合うことが、何よりのケアになります。
ちなみに、前回(2023年)の養生ケアは、正直“完璧に毎日”できていたわけではありません。
だけど、数値の一部に悪化傾向が見られた一方で、朝の嘔吐や下痢が落ち着いたり、ご飯やお散歩の調子が安定していたりと、“暮らしの質”では改善も見られました。
それはきっと、がんばりすぎない“ゆるやかなケア”でも、テリーの身体にちゃんと届いていたということ。
🕊 今年(2025年)は、この反省も含めて、テリーの声をもっと丁寧に感じながらケアを積み重ねていこうと思います。
東洋医学は、“完璧”よりも“自然なリズム”や“その子に合ったペース”を大切にする考え方。
読んでくださっているあなたにも、「無理なく、また始めればいい」というやさしいケアのあり方が届いたら嬉しいです🍀
補足
本文中でサラッと流してしまった箇所の補足をしていこうと思います。
お時間あれば読んでいただけると、参考になるかと思います!
SDMA
テリーくんの血液検査で『SDMA』が高値になっていますが、これは最近注目されている早期腎疾患マーカー。
一般的なクレアチニン(CRE)が上昇するより平均9ヶ月ほど早く腎機能の異常を知らせてくれることが、研究でも明らかになっています。
つまり、「SDMAが高い=腎臓への慢性的な負担の早期サイン」と考えて、早めに養生を始めることがとても大事ということ✨
BUNとCre
BUNとCREは、腎臓の働きだけでなく「タンパク質代謝」や「水分摂取量」によっても変動することがあります。
特に、低タンパク質の食事では体内での分解が進みBUNが上がる可能性があること、また脱水との関係については今後さらなる研究が必要とされています。

ペット東洋医学の資格を各種取得し、ペットの「健康で長生き」のお手伝いをさせていただいている『ペット東洋医学スペシャリスト』の親びん。
現在はイベントなどでアドバイスをさせていただいておりますが、ご依頼があれば出張やZOOMでの対応も可能ですので、ご興味あれば以下のボタンからご連絡ください!
- アドバイスできる内容
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- 体調に合わせた「手作りごはん」のアドバイス
- 身体の不調を整える「経絡マッサージ」のデモンストレーション
- ツボを刺激する「温灸マッサージ」のデモンストレーション etc...
- アドバイス実績(直近5件)
みなさまのコメントお待ちしております!